胃カメラ検査の概要胃カメラ検査とは何か胃カメラ検査は文字の通り”胃”をメインに観察する検査ですが、喉・食道、胃の奥の十二指腸も同時に観察します。胃カメラは100年以上の歴史がありますが、特にここ20年の内視鏡機器の進化は目覚ましく、画像は4Kディスプレイで綺麗に映し出され、スコープは鉛筆より細くなりました。そして鎮静剤を使用した胃カメラも環境が整備され、内視鏡クリニックでも鎮静剤を使用した胃カメラを気軽に受けることができるようになりました。胃がんはまだまだ日本人の中では多い病気です(減少傾向ではありますが)。また胃がんよりも少ないですが、咽頭がん、食道がん、十二指腸がんもしばしば見かける病気です。しっかりと定期的な胃カメラを受けることで、自分のがんの危険性を評価し、がんの早期発見・早期治療ができるようにすることが大切です。検査のメリット(早期発見など)胃カメラ検査を受けることにより症状が出現するよりも早いタイミングでがんが発見できます。症状が出現したタイミングでは既にがんが進行しており手術や抗がん剤治療が必要となることも多いですが、早期発見することによる胃カメラでの治療(体に傷が入らない)でがんが完治する場合もあります。検査の苦痛や不安に対する対応従来、胃カメラは苦しい・きつい検査でしたが、内視鏡機器の進歩で内視鏡は細くなりました。また細い内視鏡でも高画質になり、小さながんなどでも発見が可能になりました。加えて鎮静剤・鎮痛剤の進歩も相まってクリニックでも安全にそして楽に検査が受けられるようになりました。名医についての紹介名医はどこにいるか広島市内には設備、人員体制が充実した総合病院が複数あります。どこも非常に充実した診療を実施しています。これらの総合病院に共通することは何かというと、全て教育病院である点です。これらの総合病院で通常の胃カメラ・大腸カメラを受ける場合、多くの場合はレジデントと呼ばれる専門研修医が消化器内科の内視鏡の修練のため指導医の立会の元で検査を実施することが多いです。このシステムは医師の育成上とても大切なことです。一方患者さんの立場からすると上手な専門医の医師が行う胃カメラ・大腸カメラを望まれると思います。総合病院の指導医は自分の担当する検査をしつつ、レジデントの指導を行うため、専門医自身が行う内視鏡検査数には制限があります。一方、内視鏡の腕に自信がある専門医がもっと胃カメラ・大腸カメラを自分自身で行いと開業するのが内視鏡クリニックです。つまり教育の義務のない専門医が、最初から担当する質の高い検査を受けることが期待できます。年齢が高い方が内視鏡の腕がいい?内視鏡の技術が高く、総合病院で主戦力として活躍している医師はだいたい30〜40歳代の医師です。特に一般内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)や治療内視鏡は繊細な操作があり、また体力が必要であるためこの年代の医師が内視鏡医として最も脂の乗っている世代になります。内視鏡医としてのピークはやはり40歳代になり、それ以降は徐々に体力面で長時間の検査などが難しくなります。教育病院では40〜50歳代の医師は内視鏡の指導に重点が置かれることが多くなります。しかし、50〜60歳代でも内視鏡の最前線で診療されている医師も多く、熟練の高い判断力を持ち合わせている医師は非常に頼りになります。総合病院vs内視鏡専門クリニックはどっちがいい?広島市内には、設備・人員体制が充実した総合病院が複数あります。これらの病院は教育機関としての役割も担っており、研修医が指導医のもとで検査を行うことが一般的です。また総合病院の業務は量や重症度も多岐にわたるため、なかなか予約が取れないことが多いです。一方、内視鏡専門医が開業するクリニックでは、最初から専門医が担当するため、質の高い検査を受けることが期待できます。また予約の調整も融通が聞くことが多く、通常の胃カメラや大腸カメラであれば予約の取得は柔軟性があります。特殊な事情(特殊な病気や難病など)がない限りは、総合病院で胃カメラ・大腸カメラを受けるメリットはありません。内視鏡専門医の資格を確認する医師の質の指標として専門医の有無は重要な項目ですが、一般的には専門医資格の有無で単純に医師の評価はできません。例えば内科専門医がなくても、内科診療をされている優秀な医師もおります。しかし、内視鏡分野(胃カメラ・大腸カメラ)に関しては消化器内視鏡専門医の資格は重要な指標になります。内視鏡専門医としてしっかりと教育を受けたことがないと、カメラの腕だけでなく“眼”が鍛えられないからです。実際胃カメラができても、早期の胃がんをスルーしてしまっては本末転倒です。胃カメラは手段であり、目的ではありません。しっかりとした診断する“眼”を持っている指標として消化器内視鏡専門医は重要な指標となる資格です。消化管内視鏡スクリーニング認定医はどうなの?消化管内視鏡スクリーニング認定医は、専門医のプログラムは完了していないが、一定レベルの内視鏡技術があることを消化器内視鏡学会が認定された医師です。背景には内視鏡専門医の不足に伴い、日本の胃カメラ・大腸カメラは消化器内視鏡専門医以外の医師も行っていることがあります。その非専門医を学会が認定する制度です。つまり、一般などの医師でも胃カメラ・大腸カメラなどを行うことで認定が取れます。ただし、内視鏡専門医とは技術や診断能力の差はあります。医療機関の設備と技術近年は内視鏡設備の進化は目覚ましく、さまざまな機能が内視鏡システムに搭載されています。特にオリンパス社製スコープではNBI、富士フィルム社製スコープではLCIなど、病変の発見に威力発揮する機能は最低限搭載されているべきです。2020年以降に設備を導入、または更新した医療機関であればほぼ間違いなくそれらの機能は搭載されていると思います。名医かどうかだけではなく、質の高い検査を受けるには設備の確認も重要です技術に関しては重要な点でありますが、患者さん目線では特に評価が難しいと思われます。一つの指標としては”治療内視鏡の経験”があるかどうかが参考になります。治療内視鏡とは早期癌の切除や結石の除去など高い技術の必要な内視鏡を使用した手術のことを指します。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)など基本的な内視鏡の技術がないとできない処置の経験があれば技術に関しては最低限の担保があると思われます。中には1回程度の経験を誇張して記載している場合もあるので注意が必要ですが、専門医資格や勤務歴なども合わせて確認することを推奨いたします。検査自体の丁寧さ・結果説明の丁寧さについて総合病院でもクリニックでも同じことが言えますが、いかに内視鏡の名医でも多忙であれば検査の質が下がったり、1人での検査ではどうしても見落としが生じたりします。また結果の説明が不十分になったりして患者さんが不安を覚える場合もあります。検査を受ける際に名医がいるか・設備はどうかに加えて人員が不足していないか(人員に余裕があり、複数の医師で検査がされている環境が理想的です)を確認することを推奨いたします。まとめ胃カメラ検査は、最新技術と設備、鎮静剤の適切な使用と名医の診断によって、より快適で正確な検査が可能になっています。胃カメラを受ける施設&医師を選ぶ際は、専門医資格・設備・技術・人員体制を確認し、質の高い検査を受けることが重要です。